What's ICA !
前フリで、指揮者・Tが、自身に起きた最近の出来事を、面白おかしく披露する。
笑いを誘い、リラックスさせ、そして、おもむろに発声練習となる。
しばらくすると、首をかしげたTは解剖図を取り出し、発生のメカニズムを解説する。
日野宿は多摩平でくり返される、ICAの合唱練習の始まりである。
Tは、何処で探し当ててくるのか、いつも、スマートで、そして、興味深い曲を提示する。
笑いと、叱声の中、集中し緊張しつつ、ときに混沌の中を彷徨いながら、それらを唱う。
本番のステージが好きで、発展途上ながら、ひたすら良い音を求め、一歩一歩前へ。
愉しくなければやってられない、が、決して楽はしない・・・。
現ICAの特徴であり欠点でもある小所帯ゆえに、Tの耳目は、全員の筋肉の動きに、音に、
注がれ、だれ一人としてその監視から逃れることが出来ない、と言う一面がある。
刻が矢のように過ぎ、やがて「時間ですよ~」の放送が無情に響き、練習が終わる。
薄く滲んだ汗と、心地よい疲労感とともに、帰路に向かう団員の心の響き・・・
「愉しかった~♪」
凡そ、こんな合唱団である。 冷やかし、見学、随時歓迎!
(教会コンサートⅡ プログラムより)
指揮者:土屋奈津子
国立音楽大学音楽学部音楽教育学科卒業。在学中に「合唱指揮研究ゼミナール」の第3期生として合唱指揮を松下耕氏に師事する。
合唱=身体楽器と呼ばれる故に、専門的な身体学を探究し、後にアメリカの生化学者アイダ・P・ロルフ博士が創始した身体統合法「ロルフィング®」の施術ライセンスを2009年に取得。
現在は、ロルフィングから得た原理・方法論を基として「その団にとって心身共にバランスの取れる合唱指導・選曲」を心がけ、10代から90代の幅広い年齢層の指導にあたる。
JCDA日本合唱指揮者協会・JRA日本ロルフィング協会、各会員。